Webサイトを立ち上げるにあたって、具体的に何から着手すればよいのか迷ってしまうケースは多いでしょう。まずはWebサイト公開までの全体像を把握しておくことが大切です。


CMSを活用したWEBサイト作成ガイド & CMS選定シート
Webサイトの作成に必要な機能を比較して最適なCMSを導入しましょう
- Webサイト構築方法別導入検討シート
- WordPress、WIX、Jimdo各システム機能比較表
- CMSサイト構築チェックシート
今すぐダウンロードする
全てのフィールドが必須です。

この記事では、Webサイト公開までにやるべきことを5つのステップに分けて、わかりやすく解説しています。Webサイト公開前に取り組んでおきたいこととあわせて見ていきましょう。
Webサイト公開までにやるべきことの全体像
Webサイト公開までの大きな流れは下記のとおりです。
課題解決などにつながる情報を提供する資料
- 作成方法の決定
- レンタルサーバーの契約
- 独自ドメインの取得
- Webサイト作成
- 公開
この各ステップを着実に完了させていくことで、Webサイト公開までスムーズに到達できます。まずはやるべきことの全体像を把握しておくことが大切です。
それぞれのプロセスでやるべきことや具体的な進め方については、次章で詳しく解説します。
Webサイト公開までの流れ
ここからは、Webサイト公開までに必要な工程について、各ステップでやるべきことを紹介していきます。
1. 作成方法の決定
はじめに、Webサイトを作成する方法を決定します。Webサイトの主な作成方法は下記の3パターンです。
- HTML/CSSを直接コーディングする
- CMSを活用する
- ホームページ作成サービスを利用する
HTML/CSSを直接コーディングする方法は自由度が高く、自社が求める機能やデザインを実現しやすい点がメリットです。ただし、Webサイト制作に関する知識やスキルが必須となることに加え、制作を外注する場合にも費用が高くなる傾向があります。
ホームページ作成サービスを利用すれば、特別な知識やスキルは不要で直感的にWebサイトを作成可能です。一方で、サービス事業者が提供している機能の範囲内で作成することになるため、選べるデザインや搭載する機能が制限されます。
カスタマイズ性と制作のしやすさを両立させるには、CMSを活用するのがベターでしょう。CMS(Contents Management System)とは、Webサイトの構築や更新に必要な機能を備えたプラットフォームのことです。テーマ(テンプレート)を活用することでWebサイトを比較的簡単に制作できるほか、コンテンツの更新や追加がしやすい点に特徴があります。
HubSpotが提供している「Content Hub」は、コンテンツの一元管理に長けたCMSです。CRMやMAといったツールとの連携もスムーズに行えるため、将来的にWebサイトをマーケティングや営業に活用したい場合にも適しています。Webサイトの作成方法を検討する際には、ぜひ「Content Hub」の活用をご検討ください。
2. レンタルサーバーの契約
Webサイトの作成方法が決まったら、次にレンタルサーバーを契約します。Webサイトを公開するにはサーバーが必要です。Webサイトがインターネット上に建造された「家」だとすると、サーバーは家を建てるための「土地」に相当します。Webサイトに掲載するテキストや画像データなどの情報は、すべてサーバーに保存される仕組みです。
サーバーは自社で用意することもできますが、機材の購入や保守管理の手間を考慮するとレンタルサーバーを利用するほうが得策でしょう。おすすめのレンタルサーバーとして、下記の3つが挙げられます。
各レンタルサーバーの特徴や料金プランについては、次の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひご参照ください。
3. 独自ドメインの取得
サーバーの契約とあわせて進めておく必要があるのが、独自ドメインの取得です。ドメインは、インターネット上におけるWebサイトの「住所」に相当します。当社HubSpotのWebサイトでいえば、「hubspot.jp」の部分がドメインです。
ドメインには「共通ドメイン」と「独自ドメイン」があります。共通ドメインとは、無料ホームページ作成サービスなどで自動的に割り当てられるドメインのことです。
自社でドメインを取得する手間がかからない代わりに、サービス提供事業者の企業名やサービス名がドメインに含まれています。一方、独自ドメインはすでに他者が取得済みの文字列以外であれば、自由に文字列を設定可能です。Webサイトの信頼性を確保するためにも、独自ドメインを取得しておくことをおすすめします。
独自ドメインの取得が可能なサービスとして、下記のものが挙げられます。
レンタルサーバーによっては、契約の際に独自ドメインを同時に取得できる場合もあります。希望するドメインの文字列や種類によって費用が異なるため、複数のサービスで費用を比較検討しておくとよいでしょう。
4. Webサイト作成
サーバーとドメインが準備できたら、いよいよWebサイトの作成に取りかかります。作成方法別の基本的な進め方は次のとおりです。
HTML/CSSを直接コーディングする場合
テキストエディタにHTML/CSSを記述し、FTPクライアントを介してサーバーにアップロードするのが基本的な進め方です。内製する場合も外注する場合も、下記の資料を用意して制作方針を担当者間ですり合わせておく必要があります。
- サイトマップ:サイト全体の構造をツリー形式で示したもの
- ワイヤーフレーム:線や枠で示されたWebサイトの設計図
- デザインカンプ:Webサイトの完成イメージ
CMSを活用する場合
CMSで制作する場合は、自社のイメージに合ったテーマ(テンプレート)を選択することが第一です。テーマによって搭載できる機能や活用可能な拡張機能が異なるため、デモサイトなどを参照しておくことをおすすめします。
CMSでも追加CMSやHTMLを記述することでテーマをカスタマイズすることは可能です。ただし、独自にカスタマイズするほどメンテナンスの作業が複雑になる場合があるため、まずはテーマとして提供されている範囲内でWebサイトを構築し、どうしても必要な場合のみカスタマイズを検討することをおすすめします。
ホームページ作成サービスを利用する場合
ホームページ作成サービスの場合は、デザインテンプレートを選んでコンテンツを配置するだけでWebサイトが完成します。ただし、サービス側で提供している以上の機能を搭載したり、デザインをカスタマイズしたりできないケースがほとんどです。
ごく短時間でWebサイトを構築できるサービスが多いため、まずは無料プランで試しに作成し、満足できるクオリティかどうかを検証してみるのも1つの考え方です。
5. 公開
表示や動作をテストし、問題が解消されたらWebサイトを公開します。Webサイトの構築から公開までの作業は、ここで一旦完了です。
ただし、Webサイトは公開すること自体がゴールではありません。継続的な効果測定と原因分析、改善を重ねていくことが、アクセス増加や検索順位の上昇につながります。Webサイトの公開は、あくまでもスタート地点であることを十分に認識しておきましょう。
Webサイト公開に際してやるべきこと
Webサイトを公開するにあたって、必ず取り組んでおきたい3つのポイントを紹介します。
常時SSLの設定
Webサイトを公開する際には、必ず常時SSLの設定を済ませておくことが大切です。SSLとは、インターネット上でやり取りされるデータを暗号化する仕組みのことを指します。SSLが設定されているWebサイトは、URLが「https:〜」で始まるのに対して、未設定のWebサイトは「http:〜」で始まる点が大きな違いです。
近年、SSLの設定がされていないWebサイトを表示した際、安全性の低いサイトとして警告を発するブラウザが増えています。ユーザーの信頼を損なわないためにも、常にSSLが適用される常時SSLを設定しておくのが得策です。
【一般的な常時SSLの設定方法】
Webサイト作成方法 |
設定方法の例 |
---|---|
HTML/CSSによるコーディング |
1. CSR(証明書署名要求)の作成 |
CMS |
1. SSLサーバー証明書の取得・設定 |
ホームページ作成サービス |
1. 設定メニューのSSL化設定ページを表示 |
※利用するCMSやホームページ作成サービスによって設定方法は異なります
SEOの設定
Webサイトへのアクセスを増やすには、検索サイト経由での流入を強化していくことが重要です。検索エンジン最適化を実現するための施策全般を「SEO」といいます。
SEOと聞くと検索エンジン向けの施策というイメージがあるかもしれません。しかし、近年の検索エンジンは「キーワードを詰め込む」「ユーザーから見えない方法でキーワードを記述する」といったユーザー向けではない施策は評価せず、むしろペナルティを科す傾向があります。
ユーザーにとって有益な情報が提供されており、見やすく操作しやすいWebサイトを目指すことが、結果として検索エンジンによる評価を高めることにつながります。SEO効果を高めるためにも、ユーザーファーストの施策を推進していきましょう。
運用体制の確立
Webサイトを継続的に運用していくための体制づくりも重要なポイントの1つです。Webサイトに何らかの不具合が発生した際に迅速な復旧を実現するほか、コンテンツを随時更新することで有益性の高いサイトとしてユーザーに評価してもらう必要があります。
効果測定や検証、改善のサイクルを回していくには、相応の人的リソースが不可欠です。可能であれば、Webサイト運用の専任チームを設置するのが理想でしょう。担当者が他業務と兼務せざるを得ない場合は、業務量を調整するなどしてWebサイトの運用に充てられる時間を確保しておくことをおすすめします。
Webサイト公開までの流れを押さえてスムーズに準備を進めよう
Webサイトの構築から公開までのプロセスをスムーズに進めるには、全体像を把握しておくことが大切です。やるべきことと手順への理解を深めるとともに、各プロセスで発生する作業を事前に確認しておきましょう。今回紹介した作業の流れとWebサイト公開前の注意点を参考に、一連の工程を滞りなく進めてください。